チームで統計の話になってバスタブ曲線が〜みたいな話を思い出したのでその話を書いた。
工業用語だったと言うことに気づいた。
どうして似た時期に故障するのか?
大量に同じ型番を購入することで、製造元から出荷されるHDDのロットが同じだったり、製造過程で同じ材料や部品が使われていたりするため、物理的または設計的な問題が共通して発生する可能性があります。これにより、寿命の均一化が生じ、すべてが同じタイミングで故障することがあるんです。
例えば、次のような要因が考えられます:
- 製造ロットの不良: 同じ製造ロットで製造された製品は、同じ材料や製造工程が使われているため、同じタイプの故障が多く発生することがあります。
- 設計の欠陥: 設計ミスや製造の不具合により、製品全体に共通する問題が生じることがあります。たとえば、温度変化に弱い部品を多く使っていたり、電気的な設計に共通の弱点があったりすることが原因となります。
- 使用環境や負荷: 同じような運用条件(例えば、同じサーバールームで使用する、同じ時期に同じ業務負荷がかかるなど)によって、すべてのHDDが似たような条件で使用され、同じタイミングで故障しやすくなります。
どう対策するか?
この問題を避けるためには、いくつかの対策があります。
異なる製造ロットを混ぜる: 同じ型番のHDDでも、異なる製造ロットから購入することで、ロット間の違いが故障リスクの均等化につながります。これによって、すべてのHDDが同じタイミングで故障するリスクを減らせます。
冗長構成: RAIDなどの冗長構成を使って、1つのHDDが故障してもデータが失われないようにすることが重要です。RAIDのレベルやバックアップ方法を考慮して、万が一の故障に備えます。
予防的な交換と監視: HDDの健全性を監視するツール(例えば、S.M.A.R.T.)を使用して、異常を早期に検出し、予防的に交換することも有効です。また、システム全体のリプレースメントサイクルを設けて、同じタイミングで大量のHDDを交換しないように計画的に運用することも重要です。
品質の高いハードウェアの選定: 最初から高品質なハードウェアや長寿命を謳っている製品を選ぶことで、同じ型番であっても故障のリスクを低減できます。
統計学的観点でのメリット
これを統計学的に考えると、同じ型番やロットでHDDを購入すると、故障の確率分布が非独立で一様に偏るという現象が発生します。もし、同じタイミングで複数のHDDが故障することがわかっていれば、これを予測的にモデル化することができます。この情報をもとに、次のような利点を得ることができます:
故障が集中するタイミングを予測し、メンテナンス計画を立てやすくなる。故障の確率が時間とともにどのように変化するかをモデル化することで、最適なリプレースメントのタイミングを決められる。冗長化や予防的な交換の計画も、これらの統計モデルに基づいて実行することで、運用の安定性を高めることができます。